寒冷期における初生仔牛の管理について

早くも11月も終わり、朝夕めっきり冷え込み雪がちらつく今日この頃ですが年々体調管理の難しさを痛感しております。
私たち人は自身の体調変化を言葉にし、防寒対策や風邪予防ワクチン接種など疾病に罹らぬよう予防対策を日常的に行えますが、家畜はその変化を鳴き声で発しようとも中々人が理解することはとても困難と感じます。
これから寒冷期を迎えるわけですが、初生仔牛は成牛と比べて体が小さく、体表面における脂肪蓄積が少なく、格段に寒さの影響を受けやすいとされています。生後間もない仔牛はブラウンファットというエネルギー源をもっており、1週間程度はこのエネルギー源で低温に対応出来ると言われ、生後間もないほど環境温度適応能力が高いので体が乾きしだい哺育施設に移動し、体毛や牛床が乾燥した状態を保つことが重要とされています。
しかし、現場では体温を奪う様々な要因(蒸発・対流・伝導・輻射)があり、仔牛の体表面を濡らさない、風を当てない、冷気を遮る等の飼養衛生環境の整備(ヒーターやカーフジャケットの活用)が一段と重要となります。
また、生後1週齢前後に下痢症を呈する牛を見かけますが下痢症・呼吸器病予防ワクチンの利用により、疾病に強い丈夫な仔牛育成をお願い申し上げます。

根室支所 職員S.I
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